2008年11月02日

「阿部次郎記念館」と「阿部日本文化研究所」

1954(昭和29)年6月、阿部次郎は財団法人阿部日本文化研究所を設立し、
理事長兼所長となりました。
研究所の建物は仙台市米ヶ袋の閑静な住宅地の中に建てられ
盛大な開所式が執り行われました。


…しかし。
この時既に阿部次郎は病を得ており、理事長・所長でありながらも
阿部次郎自身はこの研究所において研究を行う事はなく
5年後の1959(昭和34)年10月に世を去りました。

阿部日本文化研究所の開所式が
阿部次郎が公の場に姿を見せた最後の時となってしまったのです。


阿部次郎の没後、1963(昭和38)年に同研究所の施設と
5千余冊の蔵書の一切が東北大学文学部に寄贈され、
それを基礎として東北大学文学部付属日本文化研究施設が発足しました。
日本文化研究施設発足後、旧阿部日本文化研究所の建物は
日本文化研究施設米ヶ袋分館として利用されることになりました。


更に時代は下って1996(平成8)年。
日本文化研究施設は東北アジア研究センターに改編されました。
それにともない、東北大学文学部では旧日本文化研究施設米ヶ袋分館の整備に着手し
1999(平成11)年10月には阿部次郎の業績を長く顕彰することを趣旨として
阿部次郎記念館の開館に至りました。


阿部次郎記念館開館の年は、阿部次郎没後40周年にあたります。
40年の歳月を経て、阿部次郎の遺志は新たな形で蘇りました。


IMG_0156.JPG

画像は第2展示室です。

この部屋は「阿部日本文化研究所」時代は書庫として用いられていました。
そのため、床がコンクリート敷きとなっております。
隣接する第1展示室は「阿部日本文化研究所」の研究室として用いられ、床は板張りとなっております。
記念館にお越しの際は是非、「研究室」と「書庫」の違いをご自身のおみ足で
体験して頂きたいと思います。


「阿部日本文化研究所」の蔵書は現在では東北大学付属図書館にて
「阿部次郎文庫」として収蔵されております。
阿部次郎記念館で展示しております書籍は、その蔵書の一部でございます。
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